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2018年6月25日
サクランボ栽培6年 ~技術向上にやる気~
御杖村 篠田 智弘さん
10㌃のハウスでサクランボを栽培している御杖村の篠田智弘さん(28)は、「おいしいと言ってもらえることが何よりもうれしいです」と話す。水稲287㌃作付けする傍ら、栽培技術の習得に余念がない。
篠田さんは製造業を退職し、家業の農業を継いで7年目になる。奈良県が実施したサクランボ・チャレンジ支援事業に興味を引かれ、6年前、サクランボのハウス栽培を始めた。
当初は接き木に失敗し、枯れてしまうことが多かった。研修会に積極的に参加して管理技術を学び、試行錯誤を重ねた結果、「佐藤錦」、「紅秀峰」、「高砂」の3品種を栽培することに成功した。
サクランボは4月上旬に花が咲いて、6月上旬には収穫できる。栽培期間が短いが、「果実が日々色づいてくる様子を見るのが楽しい」と、やりがいを感じている。
今でも年に1度、産地である山梨県で研修を受け、新たな知識や技術を習得しているという。
また、授粉用にミツバチを導入。手間の掛かる人工授粉に比べて作業時間を短縮することができ、着果数も増えた。
「防護柵を設置していますが、シカが侵入して枝を折ったり、鳥がビニールを破ってサクランボを食べたことも。悔しかったですね」と苦労を話す。
収穫した果実は、近所の知り合いや友人に分けていて、今後、収穫量が増えれば、販売も考えているという。
「ビニールハウスを増設し、栽培面積を増やしたいです。そして、将来はサクランボの産地化、また観光農園としてサクランボ狩りをしたいですね」と意欲的に話す。