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2016年3月16日
宇陀金ごぼう~地域の特産品である宇陀金ごぼうを認知してもらいたい~
宇陀市 上西 進さん
「良質な作物を栽培して消費者に指名して購入してもらえる農業者になりたいです」と話すのは、宇陀市の上西進さん。地域の特産品を守るために大和伝統野菜に認定されている宇陀金ごぼうの栽培を手掛けている。
上西農園を営む上西さんは奈良県農業大学校を卒業後、20歳からホウレンソウ30アール、水稲50アールのほかに、宇陀金ごぼう15アールを栽培している。
高校へ通っていた時に専業農家であった父親の後継者として就農することを決意して栽培を始めた。
宇陀金ごぼうは雲母という鉱物が多く含まれている土壌で栽培されていて、一般的なごぼうと比較すると芳香がよく、肉質は柔らかいことが特徴。ごぼうの表面に付着した雲母が金色に輝くように見えることから縁起物としておせちにも珍重されている。
宇陀金ごぼうは水分を多く含むと腐ってしまうため、就農時に圃場を傾斜にして水はけが良くなるよう整備した。
また、連作障害で菌核病や黒あざ病などの病気にかかりやすいため、1度栽培すると2年間は間隔を空けて他の圃場で栽培する。
定植作業は4月中に行い、11月中旬から12月上旬にかけて収穫作業を行っている。その後、選別作業を行い出荷に向けて梱包している。
「ごぼうの収穫時には深くまで土を掘り起こす労力がかかるので、ごぼうを掘る機械を購入しようと検討しています」と苦労を話す。
出荷先は主に奈良中央卸売市場にある「ならにっか」と大宇陀道の駅にある「阿騎野新鮮野菜直売所」で、他にも料亭などにも販売している。
今後について「地域の特産品である宇陀金ごぼうをより多くの消費者の方々に認知してもらい、今以上に信頼される農業者に近づけるよう頑張っていきたいです」と意欲的に話す。
とっておきフォトグラフィ
「宇陀金ごぼうはメーン料理に使ってもらえて引き立つのでやりがいを感じます」と上西さん