ここから本文です。
2016年4月27日
ワラビ栽培~山菜のふる里 吉野わらびを守ってたい~
吉野町 岩本 義正さん
「近所の方に美味しいと喜んでもらえることにやりがいを感じます」と話すのは、吉野町の岩本義正さん。吉野の名物として古くから出荷しているワラビを栽培し、地域の活性化を図る。
岩本さんは9人が所属する吉野町わらび出荷組合の会長を務めており、ビニールハウス内でワラビ7アールの栽培を平成15年1月から手掛ける。
以前はカキとキクを栽培していたが、周囲の農家が昔からワラビを栽培していたことが始めたきっかけ。
露地栽培のワラビと比較すると食感は柔らかく、珍しい作物であると消費者からの評価も高い。
また、ハウス内の温度を調整することによって本来よりも出荷時期を早めることが可能で、250㌘=1000円~3000円と市場価格が高騰している1月中旬~4月中旬の間に京都央卸売市場へ出荷している。
ハウス内の温度は50~60程度の気温になり、その中で作業を行うため体調管理には充分気をつけている。
出荷作業が終わると一旦ビニールを剥がし、新たに10月頃に張る。
ワラビは山で採取した根を1度植えると7~8年間収穫し続けられる作物で、定植してから2年間は根を伸ばし、根がはみ出ないように畝の周囲を板で囲う。
夏場には170cm程度まで成長するので、圃場を整備するための刈り取り作業に苦労するが、ハウス内で栽培するワラビは農薬散布がほとんど無用で高齢者でも円滑に作業がこなせる。
今後について「現状を維持しながら今後の存続のために後継者を育成したいです」と意欲的に話す。
とっておきフォトグラフィ
「料亭で振る舞われる高級食材であるが、一般の消費
者にも食べてほしいです」と岩本さん