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2025年4月9日
イチゴに全力投球 ~農地整備やハウス建設、電気工事以外は自分で~
天理市 エッサニ・ラメザンさん 恭子さん
天理市で2024年5月に新規就農し、栽培するイチゴ「古都華」が12月18日に初収穫を迎えたエッサニ・ラメザンさん。妻の恭子(きょうこ)さんと「Rame`s Farm(ハウス6棟22㌃)」を経営する。
ラメザンさんは実家で農業を手伝っていた経験と「農業は家族のつながりを強くする」との思いから、農業への関心が強くなったという。
近くに住むイチゴ農家の中村祐輔(なかむらゆうすけ)さんに相談し、2022年から1年間、研修を受けた。「研修ではイチゴ4品種の栽培方法を学び、夫婦で作業しやすい古都華に決めました」と話すラメザンさん。
就農にあたり木の撤去、土地の整地、配管工事、ハウスの建設など「電気工事以外を自分で施行しました」という。「暖房効率や病気などが発生した場合の食い止め、ビニールの張替え費用などのコスト減を考え、ハウスの奥行きは45㍍に統一して一棟ずつ管理しています。ほかにもハウスへの入室制限、手袋着用でアルコール消毒をしてから苗に触れています。また、少しでも傷があれば販売しないです」と管理を徹底する。
直売を行うほか、東果大阪株式会社や農産物直売所「旬の駅」にも出荷。さらに、奈良市の古都華栽培農家で結成する「古都華カンパニー」に加入し、東京方面へも出荷予定だという。
今後について「お客さまにおいしいと言ってもらえるものを作り続けることはもちろんですが、働きやすい環境を作ってスタッフを雇いたいです。まだまだ勉強中ですが、将来的には50㌃までハウスを増設したいです」と意気込むラメザンさんだ。
イチゴ栽培の師である中村さんは「年齢や資金の借り入れなどのことを考え、最初は『ほんまにするのかな』と思いました。しかしながらかなり意欲的に作業していて、研修期間中に、うちの規模拡大の時期と重なり、10㌃分の増設するハウスをほとんど建ててしまい、本気とやる気を感じました」と研修当時を振り返る。
「初収穫で良いものができてうれしいです」と笑顔のラメザンさんと恭子さん
電気工事以外を自ら施工した事務所内