ここから本文です。
2024年4月18日
勤務時間の調整、ファン付き作業服を貸与 ~働きやすさに重点~
天理市・いちご農園Kajurare
天理市にある「いちご農園Kajurare」(代表・山本敏貴さん)では、「昔ながらの農業を変え、楽に働けるようにしたい」と働きやすい環境作りに力を入れている。
同農園では、ハウス3棟18㌃で「古都華」「奈乃華」「あすかルビー」「ならあかり」「エンジェルエイト」を栽培し、県外の市場と県内の直売所に出荷する。
「他の農園ではあまりないものを作ろうと思った」とジェラート製造に着手し、県内の直売所などで販売する。今後は飲食店に売り込み、メニューに加えてもらうことも考えているという。
山本さんは栽培管理や出荷作業を行う9人のパートタイムスタッフが働きやすいように、勤務の開始時間を遅めにしたり、ファン付き作業服を全員に貸与したりするなど工夫している。
販路の開拓にも積極的だ。商談には山本さんが自ら出向いて、これまでの実績や他の農園との違いなどを説明するという。
同農園では一般的にイチゴ栽培に向かないとされる東西方向にハウスを設置している。奈良県内では生産の効率面から東西方向のハウスは推奨されていないが、山本さんは「南北方向よりも南側からの光を取り込みやすく、冬でもハウス内の温度が上がりやすいなどのメリットがある」と話す。
「古都華」の販路拡大目指す
「農園名のKajurareは、『良いもの』という意味の『rare』と果樹を合わせた言葉。品質の良い商品を新鮮な状態で届けることを大事にしている」と話し、「直売所で『名前を見て買った』と言ってもらえるとうれしい」と笑顔の山本さん。
「県内では知名度がある古都華だが県外では食べたことがない方も多い。今後は面積と古都華の販路を拡大していきたい」と話す。