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2022年7月19日
~味を守る 産地を受け継ぐ~丁寧に遮光作業
奈良市 木本 芳樹 さん
奈良市の木本芳樹さんは、「大和の伝統野菜」の一つ「軟白ずいき」の栽培を2018年に始めた。市内での出荷が一度途絶えたことから、「絶滅させたくない」という思いがあったという。
葉柄は少しでも光を浴びると赤く変色するため細心の注意を払う。トウノイモを種芋として植え付け、葉柄が30㌢ほどになったところで、新聞紙を巻いて遮光を開始。成長に合わせて米袋など厚めの紙を巻き、伸縮性のあるひもでしっかり縛る。
台風への対策も必要で、木本さんは畝に沿ってパイプ支柱を立て、葉柄を固定。被害を最小に抑えるよう工夫する。
それでも変色したり倒伏したりするものがあり、出荷できるものは全体の8割ほどだという。
「軟白ずいきは生産者が少なく知名度が低いので、多くの方に知ってもらえるよう頑張りたい」と意気込みを話す。
▽経営規模=軟白ずいき2㌃、水稲55㌃、季節野菜10㌃