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2022年1月17日

~面積拡大を視野に~飲食店にも出荷、冬の収穫体験に150人

山添村 自然派農場しもかわ 下川 麻紀 さん

くわで重い土をかき分けて丁寧に掘り起こす

 「粘りが強く、香りが良い、とても甘いレンコンをたくさんの方に食べてもらいたい」と笑顔で話すのは、山添村で「自然派農場しもかわ」を営む下川麻紀さん。農場ではクワイ、ルバーブ5㌃のほか、レンコンを40㌃栽培している。

 下川さんは2009年に夫の実家の家庭菜園で、野菜を作り始めた。「ある時、子どもが『ママの作った野菜は、世界一おいしいね』と言ってくれました。うれしかったですね」と振り返る。11年、農業に本格的に取り組むことにしたという。

 経験がなかった下川さんは、農業の基礎を身につけるため、奈良県農業大学校(現・なら食と農の魅力創造国際大学校)のシニアファーマー養成講座に2年間通った。

 「学んだおかげで農業が楽しくなり、いろいろな野菜に挑戦しました。これまでに作った野菜は約60種類を超えます」と笑顔で話す。

 そんな中で下川さんは、冬に収穫できるレンコンに注目し、近隣のレンコン農家の元で研修を受け、栽培のノウハウを学んだ。

 下川さんが育てるレンコンは「備中」種。栽培は、有機肥料を使用した土づくりを3月に始める。4月中旬~5月上旬までの間に種レンコンを植え付け、5月中旬と9月の適期に追肥する。その間、水を切らさないよう注意が必要だ。

 10月中旬に水を抜き、収穫準備が始まる。「土の中で栽培することで圧力がかかり、身がさらに引き締まる」と話しながら、腰痛が持病になったと苦笑いする下川さん。中腰のまま、くわで重い土をかき分けて丁寧に収穫する。順調に成長したレンコンは翌年の4月まで約3㌧収穫する。

 直売所のほか、主に飲食店13店舗に出荷し、注文が年々増えてきている。さらに、全国的にも珍しいレンコン掘り体験を実施している。1回3人以上の予約制で年間約150人が訪れている。

 今後について「栽培面積をあと30㌃増やし、耕作放棄地を解消したい」と意気込む。

「おススメは焼きレンコン」と収穫したレンコンを手に下川さん

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