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2021年8月10日

~地鶏『大和肉鶏』飼育増に意欲 生産から加工、販売まで 飼育は3カ月以上~

大和郡山市 T・ファーム株式会社 代表取締役 綿巻 利介 さん

「お客さんがおいしいと言ってくれることが一番うれしい」と綿巻さん

 「良い鶏に育つと羽の艶が違う。それが一番うれしい」と話す大和郡山市のT・ファーム株式会社代表取締役・綿巻利介さんは、地鶏「大和肉鶏」と、フランス産品種の鶏「プレノワール」を飼育している。生産から加工、販売までを手掛け、「もっと飼育数を増やしたい」と意欲的だ。

 綿巻さんは17年前から県内の会社で大和肉鶏の飼育に携わり、5年前、仲間と一緒に独立し、大和肉鶏の飼育を開始した。プレノワールは3年前に取り入れた。プレノワールはフランス農務省指定のラベル・ルージュの貼付認可を受けた鶏種で、県内では同社が唯一、生産・販売を手掛ける。

 大和肉鶏は7千羽、プレノワールは3千羽で、年間2万羽を飼育する。

「弾力のある肉でジューシーと評判が高い大和肉鶏」

 飼育場は県内に2カ所あったが、老朽化に伴い、今年4月、高取町の約6600平方㍍の敷地に10棟の新しい鶏舎を完成させた。1棟の鶏舎で千羽育てることができるという。

 「衛生面には一番気をつけている」と話すように、ひな導入(入雛)時は約1カ月かけて清掃・水洗・乾燥・消毒などを入念に行う。

 1日1度は鶏舎内に入り、温度、湿度、床面の状態、鶏の健康状態を確認している。入雛して間もないひなは暑さには強いが、寒さには弱く体温調整ができないため、ガスブルーダーで加温し34~35度に調整する。成長とともに適度な温度管理を行い、飼育に最適な環境を整えている。

 大和肉鶏の飼育は一般的なブロイラーの倍以上の期間120~150日かけている。県内外のホテル、レストランなど約80カ所へ出荷し、綿巻さんが直接納品する所もあるという。

 「お薦めの食べ方は焼いて塩だけをつけて食べること。また、鍋にしても荷崩れせずおいしい」と綿巻さんは自信を持つ。

 今後について「もっと鶏舎を建てて飼育数を増やしたい。そして、おいしい鶏を多くの方に食べてもらいたい」と笑顔で話す。

「風味が良く、脂質が少なく、きめが細かいまろやかなプレノワール」

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