ここから本文です。
2021年3月8日
~箱わな30基設置 確実に捕獲数が増~
宇陀市 植森 睦也 さん
「毎日こまめに檻のチェックが大切」と話すのは宇陀市の植森睦也さん。水稲64・2㌃、ズッキーニ5㌃を栽培する植森さんは、1993年に猟銃・わな猟免許を取得し、現在は主に箱わな30基を設置している。
同市では野生動物による農作物被害が深刻で、07年には被害額が8千万円を超すまでになった。対策として圃場の周囲に金網などの設置が普及し、被害が一時減少したが、14年ごろから野生動物が里山まで下りてきたため再び被害が増かした。
「とにかく捕獲し続けなければ絶対に増え続ける。少しでも数を減らさなくちゃいけない」と植森さん。19年にはシカ67頭、イノシシ27頭、20年にはシカ76頭、イノシシ46頭と確実に実績をあげている。
「餌は米ぬかしか使用しない。他の餌を入れると違う野生動物がかかってしまう。箱わなの仕掛けはずっと同じものを使っている。同じ仕掛けを使用することで細かいところまで調整することができる」と毎日のチェックを欠かせない。
地域の猟友会は昨年、年3~4回の集中捕獲を強化している。数時間で数頭の捕獲の実績をあげているが、野生動物が増え続けて捕獲が追い付かない。今後、さらに強力し合って捕獲していくという。
植森さんは、「捕獲数が年々増えていることはうれしいが、それだけ生育数が増えているということ。今後も捕獲し続けて、被害なく無事に農業をしたい」と話す。