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2021年2月8日

~サラダカブ『もものすけ』生産増を目指す~

五條市 なら育ち 益田農園 代表 益田 吉仁 さん

「もものすけの栽培が広まれば」と益田さん

 「手で簡単に皮がむくことができるサラダカブ『もものすけ』が奈良の新しい特産品になれば」と話すのは、五條市で「なら育ち 益田農園」を営む益田吉仁さん。1998年に家業を継いだ益田さんは13㌶の農地で柿、キャベツ、タマネギなど7品目を栽培する傍ら、12㌃でサラダカブを栽培している。

 

サラダカブは甘味があり多汁質で、柔らかい肉質が特徴。赤い外皮が維管束にそって簡単にむける。酢漬けやキムチにして食べるのがおすすめだという。4年前、種苗会社からもものすけを紹介された益田さんは、当初、全国的に栽培が少なく話題性のある野菜だと思い栽培を始めた。

 8月盆過ぎから1カ月かけて2万1千株を植え付けるが、間引き作業を省くため12㌢間隔のシーダーテープを活用している。1個300~400㌘の大きいカブになる10月下旬から1月いっぱいにかけて約6㌧を収穫。1袋2、3個入り700㌘で、近隣の直売所や関東地方の青果卸店などへ出荷している。

収穫された益田さんのサラダカブ『もものすけ』

 「お客さんからのさまざまな声を聞くことにやりがいを感じています」と会員制交流サイト(SNS)を通じて消費者の声を聞く。その内容は良いことも悪いこともあるという。一つ一つ全てに目を通し、一人でも多くの人においしいと言ってもらえるよう次の対策や計画に生かしている。

 昨年は天候に悩まされた。「1カ月降り続いた長雨の影響で作業ができず、半年から8カ月後に影響が出てきた」と益田さんは苦労を振り返る。逆に計画どおりに出荷できたときは、日々の作業が合い、結果として出ることはとてもうれしいという。

 今後について、「常に農業現場を知ってもらえるよう情報発信していきたい。そして規模を拡大し、関西地方への販路先を拡大していきたい」と益田さんは意欲的だ。

切り込みを入れるだけで簡単に皮がむける

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