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2018年10月24日
~ナシ栽培5年目 初出荷に手応え~
奈良市 井頭 祐二さん
「ナシ栽培5年目、今年初めて出荷することができました」と話すのは、奈良市で「井ガシラ農園」を営む井頭祐二さん。水稲60㌃、ハウス10㌃、露地野菜10㌃を作付けする傍ら、ナシの栽培に挑戦。30㌃に170本のナシを栽培している。
井頭さんは、大学卒業後、滋賀県にある農業法人で3年間働いていたが、ナシが好きだったこともあり、自分でも栽培してみたいと思い、6年前に母方の実家で就農した。
1年目の冬に「幸水」「豊水」「あきづき」の3品種の苗木を定植。そして5年目の今年、初めて収穫・出荷することができた。
農園がある地域は、冬場の気温が氷点下まで冷え込むため、ナシ栽培に適していないといわれていたが、関係機関などに相談しながら、栽培を始めた。
出荷先は主に直売所。大玉1個300円で販売していて、「甘くておいしい」と評判が良いという。
「水が湧く圃場だったため、土を掘り起こして、水はけを改善しました。また、雨が降るたびに土が流れるため、土づくりに苦労しました」と井頭さんは話す。
「10㌃で3㌧のナシが収穫できるといわれている中で、枝の長さや葉っぱの数でナシをいくつ着果させるか考えています」と日々勉強中だ。また、シャキシャキと良い食感で、水分が多く、甘いナシを作るため、毎年、1㍍掘り起こして牛ふん堆肥を入れて、土を軟らかくして根を深く張れるよう工夫しているという。
今後について「自分で直売所を経営し、完熟ナシをたくさんの人に食べてもらいたい。そして、規模を拡大し、果樹農家としてナシ一本で経営する農家になりたい」と話す。