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2020年9月23日

~在来大豆 の復活目指し企業とタッグ~ 安定栽培技術を模索

田原本町 株式会社鎌田ファーム 鎌田 淳 さん

「一緒に力を合わせて大鉄砲を広めていきたい」と鎌田さん㊧と近藤さん㊨

 在来大豆「大鉄砲」を3.9㌶で栽培する田原本町の鎌田淳さん(株式会社鎌田ファーム)は、昨年度4.2㌧収穫した。「作付けを増やしたい」と意欲的だ。

 栽培は、大和郡山市の食品加工会社の呼び掛けに応えたもの。同社は大鉄砲の食味の良さに注目し、奈良の食を盛り上げようと大鉄砲の商品開発に取り組んだという。

 鎌田さんは種子を探すことから始めたが、県内では栽培がほとんどないため、なかなか見つからなかった。他県の種苗会社が10㌔所有していることを探し当てた鎌田さんは、全て購入して2017年に20㌃で栽培を始めた。

 栽培技術の確立に向けて試行錯誤を重ね、「スタートの年の播種は2粒落としにした。収量が良かったので、次の年は1粒落としを試した。だけど、支えあうものがないためか風に弱く草丈が大きくならなかった」と鎌田さんは振り返る。

 出荷先の有限会社三木食品工業の近藤正洋さんは「鎌田さんはチャレンジ精神がすごい。おかげで大鉄砲を復活させることができた。これからも一緒に力を合わせていきたい」と話す。

 同社は「大和大鉄砲」で商標登録し、豆腐、しょうゆ、みそなどの商品開発を進める。

 鎌田さんは耕作放棄地の活用で規模拡大していく予定で、「多くの方に大和大鉄砲を知ってもらい、豆腐を味わってもらいたい。そして地域を盛り上げていきたい」と笑顔で話す。

▽農業生産法人 株式会社鎌田ファーム=奈良県田原本町東井上81-1(☎0744・32・1018)
▽有限会社 三木食品工業=奈良県大和郡山市馬司町792-1(☎0743・59・0246 http://www.miki-tofu.com/

大鉄砲(右)を使った豆腐は人気が高い

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